去る平成13年9月中旬、国内で初めてBSE(いわゆる狂牛病)を発病した乳牛が発見され、ニュース媒体による報道で社会的にその波紋は広がりました。続いて、去る平成15年12月下旬に、アメリカでもBSEを発病した乳牛が発見されました。その後も、食の安全性、流通の透明性についての真偽を問われる出来事が国内外問わず報道され続けています。
しかし、当店が精肉・販売致しております肉牛につきましては、品質の安全性及びBSEの心配は全くございません。
通常でも肉牛は食肉となり店頭に並ぶ前の段階に、松阪食肉衛生検査所(ISO9001取得済)での厳格な衛生検査を通過しております。加えて平成13年10月18日より全国的にBSE検査が実施され、当店が仕入れております肉牛につきましても、一頭づつその念入りな検査を受けております。更に、当店契約の肉牛飼育農家は、社会的に使用が問題となった家畜の飼料“肉骨粉”は、肉牛に一切与えておりません。厳選され良質な穀類(大麦・とうもろこし等)の飼料を肉牛に与えております。
当店がお客様に販売させて頂いております食肉につきましては、流通経路及び精肉作業行程においても全て安心してお召し上がり頂けます。
BSEが発病した場合のみ、牛の脳・眼・せき随・回腸遠位部に異常プリオンが蓄積しますが、全ての肉用牛は、屠畜された直後にこの部分を除去・焼却されています。肉牛の全頭検査が実施されている日本におきましては、市場に安全が疑わしい食肉が流出する事はありません
当店契約の肉牛飼育農家は、ふすま・大麦・大豆かす・とうもろこし等の穀類の飼料に稲わらを加えて与えています。
社会的に使用が問題となった家畜の飼料“肉骨粉”は、肉牛に一切与えておりません。
飼料を肉牛に与える飼育農家
(弊社契約の度会郡大紀町の岡田さん)
肉牛に与えている飼料
(大麦、大豆かす、とうもろこし、ふすま等)
肉牛の耳に取り付けられている標札は耳標と呼ばれ、肉牛一頭づつの固体番号を表示し識別する為のものです。肉牛の身分証明として子牛の時に産地で、そして三重県に導入された後もその経歴を示す為に再度取り付けられます。耳標により、肉牛の血統や飼育地が明らかになり、流通の透明性が証明されます。
平成13年10月以降、当店では販売致します食肉の安全性を表す為、お客様より承りましたご進物の一つづつに、肉牛の血統書付屠畜証明書のコピーを約三年間に渡り添えさせて頂いてまいりました。平成16年12月1日以降の小売業に対する牛の個体識別情報管理及び伝達に関する法の施行に伴い、より詳細な肉牛の履歴がお客様ご自身によってご覧になって頂けます。当店では店内及びホームページ(新着情報)及び商品の包装に、その日に販売致します肉牛の個体識別番号を表示し、当店における食肉流通の透明性及び安全性を証明させて頂きます。
「生産者の顔が見える精肉店」を信条に、今後も更に精進してまいります。
店頭での肉牛個体識別番号表示
商品添付の肉牛個体識別番号シール(写真はサンプルです)
三重県の中南勢に位置する度会郡大紀町(旧 大宮町)は、その全面積の大部分を森林に覆われ、東西に水質の美しさを誇る宮川が流れています。澄んだ空気と水に恵まれた大紀町の絶好の環境は、昆虫や植物、私たちの食物となる農作物を育むに良い条件が揃っています。
もちろん、松阪牛が育つ環境としても最適であると言えます。
※平成17年2月14日より旧 度会郡大宮町は、旧 同郡紀勢町・大内山村と合併し度会郡大紀町に町名を変更。
三重県度会郡大紀町の宮川流域の風景
※松阪牛生産区域
松阪市を中心とした平成16年11月1日現在の旧22市町村に、旧松阪肉牛生産者の会会員を含みます。市町村合併により、松阪牛生産地域に含まれない町村と合併した所もあるため、混乱を避ける意味でこのように表示しています。
【平成16年11月1日現在の旧22市町村名】
津市、久居市、白山町、一志町、嬉野町、香良洲町、三雲町、 美杉村、松阪市、明和町、小俣町、飯高町、飯南町、多気町、勢和町、玉城町、御薗村、伊勢市、宮川村、大台町、大宮町、度会町
当店は、三重県度会郡大紀町の七保地区に根ざす肉牛飼育農家【七保和牛部会】をはじめ、数々の肉牛飼育農家と直に購入の契約を交わしています。とりわけ【七保和牛部会】は、当店が創業以来契約している肉牛飼育農家の集まりです。肉牛飼育農家は、優れた血統を誇る兵庫県産系などの雌の子牛を導入し、恵まれた自然環境の中で松阪牛として大切に育て上げます。肉牛は熟練した飼育農家によって、安全な飼料と行届いた健康管理のもと、丹念に肥育されます。
当店で精肉・販売する松阪肉は、産地と飼育者(生産者)、飼育状況が明確なので安心してお召し上がり頂く事ができます。
肉牛飼育農家の牛舎(※度会郡大紀町の岡田さんの牛舎)
兵庫県但馬・淡路地方などの恵まれた自然環境の中の子牛生産農家のもと、自然分娩で誕生した子牛は、月齢6ヶ月頃まで母牛のそばで母乳と乾燥した牧草を与えられ、離乳した後は良質な穀類の飼料で育てられます。
子牛は月齢9〜10ヶ月目頃に家畜市場へ出荷され、その後、三重県の松阪市・度会郡・多気郡などの松阪牛生産区域の肉牛飼育農家のもとへ移ります。子牛の頃から大切に育てられた松阪牛は、血統と共に安全性も確実です。
淡路家畜市場にて/出荷され、競りの順番を待つ子牛
子牛の飼料:
左/離乳後に与えられる穀類の飼料
右/母乳と共に与えられる乾燥した牧草
(※兵庫県洲本市の竹鼻さんの牛舎にて)